ハローワークの求人票の見方【賃金の落とし穴】後悔を未然に防ぐ
ハローワークの求人票の見方には、注意が必要です!
賃金が良いから、給料がいいわけではありません!
求人票を見る度に、うまくごまかしていると思ってしまうくらいに、ちゃんと見ないと、実際に入社して、 手取りの給料が少ないなんてオチに繋がります。
会社の内容を知って、書類選考を通って、面接に受かって、ようやく手に入れた職で、給料が少なくて退社なんて事にならないように注意しましょう。
それでは、 ハローワークの求人票の正しい賃金の見方を説明していきます。
もくじ
【ハローワークの求人票】賃金の見方には3つある
ハローワークの求人票を見るとわかりますが、 賃金はa・b・cの3つに区別されています。それぞれに意味があって、内容も違うので注意しましょう。
【a表示】基本給とは?
ここに、基本給が載っていますが、その金額を そのまま鵜呑みにしてはいけません。
この基本給には、内訳があります。それが、 月額換算・月平均労働日数です。この内訳を知ると、給料の安い高いがわかります。
月額換算は?
月額換算は、いわゆる 月給と同じです。
そのため、本当にシンプルな月の給料です。つまり、 税金を差し引く前であり、手当が含まれていないものです。
なので、ここの時点では、実際の手取り給料は全くわからない状態です。
月平均労働日数は?
月平均労働日数は、 月に出勤する平均的な日数です。
ここも注意が必要です。
実際に、求人票の休日欄には土日休みと書いてありながら、実際に月平均労働日数が、25日近くある場合は、ほぼ土曜日出勤の可能性があります。
そのため、出勤日数が多くて、月給も多ければ、その分単純に働いているのでもらって当たり前と考えられます。
高い基本給を選ぶ方法
ハローワークの求人票の賃金には、月平均労働日数と月給が載っているので、 給料を日数で割ってあげましょう。
そうすると、 1日あたりの給料が出ます。
そうすれば、 出勤日数に左右されずに、純粋に給料高い低いがわかります。
そのため、日給(日割り換算)でいろんな会社を比較することが大事です。基本給の高いところがわかります。
例をあげて説明します。
基本給(月額換算・月平均労働日数20日) |
200,000円〜250,000円 |
最低月給200,000円を20日で割ります。そうすると、 日給が10,000円になります。
基本給(月額換算・月平均労働日数22日) |
200,000円〜250,000円 |
最低月給200,000円を22日で割ります。そうすると、 日給が9,090円になります。つまり、約9,000円になります。
月給が同じなのに、日数が違うと、日給は約1,000円も違うのです。
かなり大きいですよね。
【b表示】定期的に支払われる手当とは?
b表示のところの書き方も様々です。
ここでは、
- 住宅手当
- 交替手当
- 車両手当
- 職能手当
- リフト手当
など、様々な手当があります。
正直、会社によって全然違います。かなり自由に書き入れている状態なので、 実際にb欄とc欄の区別がないような状態です。
例えば、住宅手当をb欄に書いている会社もあれば、c欄に書いている会社もあります。
このように、わかりにくい手当の表記ですが、実はこの手当がすごく大事なんです。
実際に、 月給に手当が含まれたものを月収と言いますが、手当が多ければ基本給は高くなってきます。
そのため、 a表示で基本給が少なくても、b表示で手当が多ければ、給料は高いことになります。
いわゆる、 福利厚生ですね。
福利厚生が充実している会社は、手当で税金をまかなえてしまうこともあるため、基本給がそのまま手取り給料になる場合もあるのです。
【c表示】その他の手当等とは?
ここは、賃金における特記事項なので、自由です。そのため、この記載をしっかり読んでおきましょう。
思いがけない手当がある場合もあります。
実際に、 「基本給が安いけど、この手当のおかげでかなり給料が良くなった」という事例もあります。
また逆に、 固定残業という表記がある場合は要注意です。
すでに、たくさんの残業を見越している会社の場合は、初めから基本給に、数時間の残業分を入れている場合があります。
例えば、固定残業40時間と書かれていたら、すでに40時間分の残業代を基本給に入れています。
つまり、この状態で、基本給が250,000円でも、40時間の残業分が入っているので、実際は基本給200,000円とそれほど大差ないことになります。
そのため、 固定残業で基本給を多く見せている会社もあるので、注意してください。
給料を考えるのなら賃金以外も確認しよう
実は、給料をどれくらいもらえるのか考えている場合は、ハローワーク求人票の賃金だけを見るのは間違っています。
必ず、総合賃金で比較しましょう。
基本給という一定の賃金だけではなく、昇給や賞与を絶対に見てください。
昇給の見方
基本給が多くても、昇給がなかったら、未来がありません。
役職についたりすれば、給料UPが見込めますが、それ以外では 給料は一切上がりません。
そのため、給料が増える楽しみが全くありません。
また、何より自分自身の生活は変化していきます。子供が大きくなって進学すれば、今よりさらにお金が必要になります。
その中で、 給料UPがない場合は、生活は苦しくなっていく一方です。
そのため、 よほど生活に余裕がない限り、昇給無しの会社は選ばない方が良いと思います。
また、 昇給の範囲も重要です。
例えば、 0〜5000円/月という表示であれば、その範囲での昇給ですが、会社の業績を理由に0円が続く可能性があります。
つまり、一切給料が上がらないという事態も考えられるのです。もしそうなっても、昇給で最初から提示しているので、会社に非はありません。
そのため、最悪の場合、昇給が見込めない可能性も出てくるのです。
しかし、 1000〜5000円/月という表示であれば、最低でも1000円の昇給が発生します。
そのため、会社の業績に関わらず、給料UPが見込めるのです。
つまり、 昇給の有無も肝心ですが、昇給の範囲で0円からではないことも重要なポイントです。
いわば、会社都合で昇給0円が続けば、昇給がないのと同じことです。
なので、昇給を見込むのであれば、最低額を確認しておきましょう。
賞与(ボーナス)の見方
賞与は、いわゆるボーナスです。
賞与は、
- 年何回あるのか?
- 計何ヶ月分なのか?
の表記が主になっています。
ここで見るべきところは、計何ヶ月のところです。計何ヶ月というところは、賞与の回数にかかわらず、年に何ヶ月分の賞与があるのかという意味です。
つまり、 年2回の賞与で、計2ヶ月分となれば、1回で支払われる賞与は1ヶ月分ということになります。
そのため、絶対に計何ヶ月分で見ることです。
計何ヶ月分の表記が多いほど、ボーナスが良いことになります。
逆に、年何回だけで見てしまうと、年3回と書かれていた場合、お得に感じてしまいます。
しかし、年3回で、計2ヶ月分と書かれていると、正直少ないことがわかりますよね。
ただ、単純に少ないボーナスを3回で分割しただけになります。なので、1回分のボーナスが少ないことになるのんです。
【結論】賃金が多いから給料が高いわけではない話
今までの説明をまとめると、ハローワークの求人票の賃金が多いから給料が良いとはなりません。
なので、注意が必要です。
- 基本給は、月給ではなく日給で見ること
- 福利厚生の良さを見ること(手当の充実度)
- 固定残業の表記には要注意
- 昇給のあるものを選ぶこと
- 昇給の最低額が0円でないものを選ぶこと
- 賞与のあるものを選ぶこと
- 賞与は、計何ヶ月分なのか確認すること
- 最終的に、基本給・手当・賞与を含めた年収で確認すること
このように、ハローワークの求人票の賃金を見ても、たくさんの見方があります。
そのため、しっかりとした見方で間違わない就職をしましょう。
実際に入社して、手取りの給料が少なかったら、自分たちの生活にも直接影響してきます。
だから、 賃金の見方を間違わないように注意しましょう。
まとめ
ハローワークの求人票の賃金の見方だけでも、たくさんあることがわかりましたか?
とにかく、ややこしくなっています。
会社によって、賃金の見せ方が違うので、全く統一感がありません。
これをしっかり整理しないと、本当に高くて良質な会社には出会えません。
そのため、求人票を簡単に鵜呑みにせずに、 給料を自分自身で見積もることがとても大事です。